2012年9月19日水曜日

jam 名詞から動詞の流れ

今日はjamについて説明します。


stickの説明にも使った

be stuck in a traffic jam 「渋滞にハマって動けない」

stuckは「ベッタリ貼付けられて動けない」でしたね。


ではtraffic jamが「交通渋滞」という意味になるのはなぜでしょうか。





jamっていうと、

そう、ジャムです。





jamは「ぐちゃぐちゃにされて詰められたもの」って感じです。


動詞でも「詰まる・詰める」という意味を持ちます。

車が道路にギュウギュウに詰まってるから

traffic jamで交通渋滞なんですね。






うん、詰まってますねー。

(これ、インドのニューデリーですが、海外の渋滞は日本の比じゃないですね。)



マンガの「鋼の錬金術師」を読んでるときに、

拳銃の弾が詰まった時にも「Jam!」って言ってました。

(鋼の錬金術師に出てくるエンヴィーやらグラトニーやらプライドやらはキリスト教の7つの大罪からとられてますね。7つの大罪についてもそのうち書きたい。。)


ミュージシャンがやるジャム・セッションも集まって即興的に演奏するので、ぐちゃぐちゃにして詰め合わせた感じですね。


もうどうしようもないって状況の「行き詰まる」って意味でもjamは使えます。



入試の英文で出てくるjamはtraffic jamばっかりですが、たまーに、ごく稀に、動詞のjamも出てきます。


京都産業大
-->

  The first of four planned space-walks took place two days later. Astronauts Heidemarie Stefanyshyn-Piper and Stephen Bowen set out to repair a huge joint that turns half of the space station’s solar panels. The joint had been jammed for more than a year, and so hadn’t been able to point those panels toward the sun.



西武文理大
-->

Many times I called Roy but the line was (     ). And I couldn’t talk to him.
  busy                     crowded                heavy                   jammed


(これ、答えは4じゃないですが。。)



受験生はとりあえずtraffic jamだけわかればOKです。






今回覚えておいてほしいのは、

以前解説した、mushroomも、stickも、今回のjamも

一見名詞の用法しか無いように見えても、動詞になれるってことです。

自分が知ってる言葉だから名詞でしか使わないって決めつけないこと。

固定観念は今すぐ捨てて、イメージを広げていくようにしましょう。





2012年9月16日日曜日

stick 「棒」からひろがるイメージ




予告してからしばらく時間があいてしまいましたが、

今日は"stick"についてです。

stick(スティック)ときいたら、まず「棒」を思い浮かべると思いますが、

英語のstickは動詞でも使われるのでかなりイメージが広がってきます。


動詞でつかわれるstickはこんな感じ。








Stick to fun! ポッキーのパッケージの裏面です。





stickは棒のイメージから、「突き刺す、突き出る」という意味を持つようになります。


また、さらに派生して、壁に写真を突き刺して固定する、「貼り付ける」という意味に派生していきます。




押しピンの先端部分を見てみると、ちゃんと棒状になってますよね。







ここで少し考えてみてほしいんですが、

貼り付けるときに使うものって他に何か思いつくでしょうか。。







・・・そう、のりですね。ベタベタ貼り付けるのりです。

昔は押しピンのような棒で突き刺して固定していただけでしたが、

時代が進むにつれ、のりが発明されました。

今じゃ両面テープです。


stickについてもだんだん「ベタベタ貼り付ける」って意味だけが出るようになっていきます。

形容詞のstickyは「ベタベタする」という意味だけで使われています。

また、日本でいうベタベタ貼り付ける付箋(ポストイット)も、

アメリカではsticky(スティッキー)と呼ばれています。

(macをつかっている方は同じ名前のアプリがあるのでピンときますよね。)







こんな感じで「ベタベタ貼り付く」という意味を持つので、

ポッキーの裏面に書かれている、

Stick to fun!も

「楽しいことにベッタリ貼り付け!」

という意味になるので、

写真の下に書いてある、

「いつも楽しいことといっしょ!」

につながってくるんですね。



入試問題でよくみかける熟語だと、

stick to, stick withがあります。

① stick to

stick toのtoは "go to ~" のように「方向・到達」をあらわす前置詞なので、

「to以下のものにベッタリ貼り付いて離れない」と言う意味になり、

例えば、

stick to a plan            「計画に忠実である」
stick to old customs    「古い慣習にこだわる」

など、こだわりや固執することをあらわしたり、

stick to one's conviction 「信念を貫く」

のように「棒」のイメージで「貫く」とすると分かりやすいものもあります。



② stick with

stick withも「〜にべったり貼り付く」もしくは「〜といっしょにベッタリ貼り付く」となるので、ほとんどstick toと同じ意味で、

stick with one's job「仕事を続ける」

というように使われます。


③ その他

stickの過去分詞のstuckも

be stuck in a traffic jam「渋滞にはまって動けない」

という形で使われます。

stuck自体も形容詞で「つまった」という意味で使われますね。

これも「ベッタリ貼り付けられて」動けないというところから来ています。





映画「ハリー・ポッターの炎のゴブレット」を見た方だとイメージしやすいと思うんですが、

クィディッチ・ワールドカップにデスイーター(敵)が攻めて来たという危険な状況で、

ロンのお父さんが子ども達に

Stick together!

「ベッタリ貼り付いて一緒になっとけ!」

→「はなれるな!」

と声をかけていました。






もうちょっと踏み込んでもいい気がしますが、とりあえず今日はここまでにします。

たぶん、全然関係ないですが、このstickが「ベタベタ貼り付く」イメージ、

これと結びつけとくと覚えやすいです。






スティックのり。。

まさに!って感じですよね。笑





***

前回のような映画を使って英語を解説する記事を増やしたいなーと思っているので、

みなさんの好きな映画を教えてください。

記事に使うかどうかは映画を見てみないとわかりませんが、

教えていただいた映画は絶対に見ます。


Twitterで@ShuheiOkazakiをつけてツイートするか、

Facebook, もしくはメールでも、手段はなんでもいいので、

よろしくお願いします。