2015年2月23日月曜日

『きっと、星のせいじゃない』、原題はシェイクスピアの引用


こないだは感想だけ書いたので、今日はタイトルについて。

原題は "The Fault In Our Stars" はなので、直訳すると「運命(星)の罪」になるので、邦題は「星のせい」でないと一見逆の意味になってしまいますね。

このタイトルはジュリアス・シーザーの第1幕第2場でカエサルがブルータスに対して言うセリフの引用です。

The fault, dear Brutus, is not in our stars,
But in ourselves, that we are underlings.

「その失敗は運命(星)のせいではなく、我々自身のせいだ」という意味になる有名なセリフです。

星が運命をつかさどることはイメージしやすいはずです。

原作の小説のタイトルについてもいろいろな解釈がされているようですが、
このタイトルが意味するところは「2人がガンになったのは、自分たちのせいではなく、星のせい」ということでしょう。

小説の邦題は『さよならを待つふたりのために』 なので、この引用の意味は完全に消えているんですが、

映画の邦題は「きっと、」に込められた意味が強く、そのあとに「星のせいじゃない」と続けても、最終的な意味は「星のせい」ということになります。
僕もタイトルが発表されたときは不思議に思ってましたが、
映画を観終わって納得できました。

原題と邦題の差はよく議論の的になりますが、今回は原題の意味を殺さず、絶妙につけられていると思います。

『ゼロ・グラビティ』(原題:Gravity)や『ダークナイト・ライジング』(原題:The Dark Knight Rises)などは最悪ですが、じっくり考えると勉強になるので教材にはもってこいです。気になったらいろいろ調べてみると面白いですよ。

シェイクスピアの引用で言えば世界のエリートがみんな使っているシェイクスピアの英語 (講談社パワー・イングリッシュ)がオススメです。


『きっと、星のせいじゃない』も小説版の方があらすじで言及されていたり、映画の中の用例が多く紹介されているので、とても楽しく読めました。
実際の会話でどう使えばいいかも簡単に書いてあるので、ぜひチェックしてみてください。







『きっと、星のせいじゃない』★★★★★



公開初日に観てきました。

□あらすじ

ガン患者の集会で出会った二人の物語。

□感想

『(500) 日のサマー』と同じ脚本コンビということで楽しみにしてましたが、
期待を裏切らない感動でした。

母がガンになってから、不治の病いやガンをテーマにした作品は意識してみていますが、
同じテーマの作品の中では一番共感できました。

こういった作品の良さは、今まで言葉にできなかった感情に形を与えてくれることです。

ガンがテーマの作品はたいてい、カップルの片方が病気なんですが、今回はヘイゼルが肺ガン、オーガスタスが骨肉腫と、2人とも重いガンを患っています。
つまり患者側の感情と、残される側の感情が一人のキャラクターの中に共存しているんです。
残される側の感情を上手く描いた作品はあまりなかったんですが、
今作はその点を繊細に描いています。

「深夜の電話は恋人の死を知らせる電話かもしれない」

僕も、普段電話を掛けてこない父が電話を掛けてくると、すごく不安な気持ちになります。
なぜ不安になるのか、あまり意識していなかったんですが、
もしかしたら母のガンの再発を知らせる電話かもしれない、とか
誰か亡くなったのかも、とか
瞬間的に考えているのだと思います。

不安を漠然としたまま放っておくと、大きくなっていくばかりですが、
映画として物語に触れる事で、映像、音楽、言葉によって不安の正体を理解できます。
それだけでもだいぶ楽になるものです。

他にガンがテーマの映画でお勧めなのは、
ジョセフ・ゴードン=レヴィット主演の『50/50 フィフティ・フィフティ』とガス・ヴァンサント監督、ミア・ワシコウスカ主演の『永遠のぼくたち』です。

 『50/50 フィフティ・フィフティ』は5年生存率(5年後に生きている確率)が50パーセントの脊髄癌になった27歳の若者が主役で、ガン患者への接し方を考えさせられる作品でした。セス・ローゲンも出ていて、重いテーマをコミカルに描いているのも魅力的です。




『永遠のぼくたち』は他人の葬儀に勝手に参列する趣味がある少年と、脳腫瘍の少女が出会うお話で、とても美しい作品です。加瀬亮がイマジナリーフレンド(想像上の友達)としてでてきますが、彼も魅力的なキャラクターです。







2015年2月10日火曜日

『ANNIE/アニー』(2015) ★★★ 今のアメリカが抱える社会問題




□感想

誰もが知ってる名作ミュージカルの最新映画版です。

泣けて笑えて、とってもいい映画なんですが、ミュージカル映画は俳優の口の動きと歌がシンクロしてなかったりするので、どうしても没入感が削がれちゃいます。

トム・フーパー監督の『レ・ミゼラブル』のような、俳優の動きに合わせた録音をしない限りそうなってしまうので、しょうがないといえばしょうがないんですが、ちょっとだけ残念でした。


□素晴らしいところ

今回のアニーの素晴らしいところは、楽曲の良さはもちろんですが、「今」のアメリカが抱える社会問題を学べるところでしょう。

昔のアニーは世界恐慌で落ち込むアメリカがニューディール政策によって景気回復する流れを描いていますが、今回はハーレム(ニューヨークの黒人居住区)に住む子ども達が抱える問題や、養子に関する問題に焦点が当てられ、ポップに描いてはいますが、華やかなニューヨークの裏にある影の部分を見せてくれています。


※この先ややネタバレあり



2015年1月20日火曜日

セミナー第2弾、無事終了 ありがとうございました!


今回は「映画のタイトルから学ぶ英語の授業」がメインテーマでした。

10本ほど映画を取り上げ、英検1級レベルの単語の覚え方などの授業を行いました。

中学校で英語を教えられてる方にも参加していただき、充実した時間が過ごせました。

次回も来てださるそうなので、早速次の告知を...


次は3月にハリー・ポッターの呪文を取り上げ、ボキャビルの授業を行います。

英検やTOEICの語彙問題に登場する単語にも多く触れる予定なのでお楽しみに!

2015年1月14日水曜日

『ホビット 決戦のゆくえ』(2014)★★★★★ 


冬期講習中はまったく映画館に行けませんでしたが、なんとかIMAX 3Dで観れました。

ホビット3部作の完結編ですが、圧巻の戦闘シーンから込み上げるものがあり、ラストはもう、涙あふれまくりでした。

HFR 3Dという形式での上映でしたが、とんでもなく映像が綺麗で、これ、実物見るより綺麗なんじゃないかと思うくらい息を飲む映像美でした。
 
セリフも素晴らしかったので、ラストシーンにかけてのビルボのセリフを少しだけ解説します。

ややネタバレなので、敏感な方は映画を見てから読んでください。


2015年1月1日木曜日

元旦

元旦といえば、北予備で浪人していたころの元旦模試を思い出します。

「なんで正月に模試なんか」と当時思ったような気もしますが、気が抜けてしまいがちな正月にはいい刺激になります。

僕は当時、国語がものすごく苦手で、この元旦模試の結果も200点満点中80点。

センター試験まで2週間ちょっとなのでかなりヘコみましたが、

真面目に受けていた授業のテキストを反芻したあと、問題を手に入るだけ解きまくり、古文単語を覚えまくり、漢文は音読しまくりで、本番は160点取れました。

苦手科目での高得点はかなりのアドバンテージになります。

受験生の方々、真面目にやってれば模試で結果が出なくとも力はついてます。

必要なのは反芻と量をこなすこと。

最後まで攻めまくりましょう。

2014年12月8日月曜日

『her 世界でひとつの彼女』の小ネタ Samanthaの発音チェック


DVD、Blu-rayが発売されたので、小ネタを紹介します。

この映画は人間とOS(iPhoneのSiriみたいなもの)とのラブストーリーです。



主演はホアキン・フェニックス(ヒゲ)とスカーレット・ヨハンソン(声のみ)、
(吹き替え版のSamanthaは灰原哀、もしくは綾波レイこと林原めぐみが演じてます。スカーレット・ヨハンソンも声だけで最優秀女優賞をとるほどの素晴らしい演技でしたが、吹き替え版もオススメです。)

監督はスパイク・ジョーンズ、

撮影監督はホイテ・ヴァン・ホイテマ。

『インターステラー』と同じ撮影監督ですが、本作の映像も吸い込まれるような、絵画的な美しさです。


小ネタはiPhoneのSiriが使える方限定ですが、発音のチェック・練習にもなるので是非やってみてください。

まず、iPhoneの 設定→一般→Siri で言語を「英語」に変えます。
アメリカ英語でもイギリス英語でもいいです。

こうすると、Siriへの音声操作を英語で行うことになります。

ここで、"Are you Samantha?"

もしくは"Are you her?"

と聞くと映画に因んだ返答がSiriからかえってきます。

このSamanthaとherの発音、どちらも簡単にはできないのでポイントを押さえながら挑戦してみてください。

僕はこのネタを知ってからSamanthaとSiriに聞き取ってもらえるようになるまで、料理してるときも、外歩いてるときも、シャワー浴びてるときもひたすら"Samantha"を唱え続けました。

最初の"Sa"の発音は息をたくさん出すのがコツ。卓球の愛ちゃんの「サー!」くらい勢いのある「サ」が必要です。

最後の"tha"もなかなか大変ですが、舌を少し出して上の歯に擦りつけるイメージで、少しザラっとした音が出れば完璧です。

これができないと"smarter"と聞き取られてしまい、smarter地獄から抜け出せなくなりますが、

「できるようになるまでやる」は言語を学ぶときの基本姿勢なので、頑張ってください。



成功した時のスクリーンショットを下に載せておくので、楽しみを取っておきたい方は見ないで挑戦してみてください。

では!